200X年、人類に新しい変化が訪れた。一部の人々が突然変異により、特異な能力を身につけるようになったのだ。彼らは“ミュータント”と呼ばれ、一般の人々に恐れられ、蔑まれ、差別を受けて暮らしていた。
そんな中、ケリー上院議員(ブルース・デイヴィソン)がある法案を提出する。『ミュータント登録法案』。それは能力をひた隠すミュータントを引きずり出し、晒し者にする危険な法案だった―…。

前に何度か言っているけど、私はアクション映画が苦手です。加えてマトリックスっぽいものは敬遠しちゃいます。輪をかけて苦手だからね。
それでこの映画も、なんか雰囲気似てるっぽかったから、避けてたんですよ。誰が何度借りてきても、いくらテレビでやってても見ませんでした。
でも今回レンタルして、ちゃんと見て、あ〜見て良かった〜と思いました(*^ ^*)かっこいいし、おもしろいんですけどそれだけじゃなくて、ストーリーもいいんです。

物語のメインの登場人物にローグ(アンナ・パキン)という女の子がいるのですが、彼女は触れた相手の生命力を吸い取ってしまう能力を持っています。その能力は思春期に開花し、彼女は突然普通と違う生活を送らなければならなくなりました。人と触れ合わない生活。いつも一人ぼっち。
そしてそれは、大抵のミュータントにとって同じです。程度の差はあれ、現在進行形でないにしろ、彼らは孤独を感じています。人に理不尽な差別を受けたり、家族に拒否されたりして。
それに対して怒ったり、悲しんだり、受け入れたり、自分の能力について悩んだり、人それぞれなんですけど、そういう葛藤を見てるとなんか感動します。ひどい目に合わされても、相手を思いやろうとしたり許そうとしたり、努力してるんですね。

「世界には俺たちを憎んだり、蔑んだりしているやつもいる。なんでそんなやつを守らなきゃならない!」

「ですよねー…」と思うんですけど、でもやる。すごいです。

でもそんなミュータントたちの中にも、普通の人間を下等とみなして攻撃する人も。
この映画はそんなミュータントと、許そうミュータントの戦いです。「許そう」は適当じゃないんですが、他に言葉が見つからなかったのですいません。
自分たちにひどい仕打ちをした人間たちを、あなただったら命をかけて守りますか?私なら…どうかなぁ。